絣の布

 日本では色んなものに流行りがあり、多くはそれに左右され、
勿論私も左右される。
 ここ数年は北欧、東欧のモノが多く取り扱われ、やっぱり、私も
トキメイテそれを眺める。

 が、しかし、私は縁あってアジア、日本、アフリカの布と多く携わっています。
多分、この布たちの素晴らしさを よ〜く知っているという自負があり、
使命感みたいなものも持っており・・・。この布たちが愛しくてたまらない。
そして、私の手元にやってくるのはハギレばかりなので、それを、アイロンで
綺麗に皺を伸ばしながら、イメージを膨らませる。ピンと来るまで何年も出番のない
布たちも沢山眠っている。でも、何年か経ったときに、はっ!!とする事があったり、
時代の流行りがその布とピッタリ合ったりする。

 なかなか難しいのはこの昔ながらの絣の布。

頑張っておしゃれな感じにしました、という仕上げにはしたくない。
アイロンしながら、ぼんやりと眺め続けています。