ラリーキルト

 私が師匠と呼ばせてもらっている、SURYA KAMALのSさん。20代の頃、働いていた店の店長さんでした。彼女に布の事を沢山教えてもらい、私は大地の空気を目一杯吸った、布に魅了されました。私の人生を豊かにしてくれた人です。

 Sさんは年に一度インドに布探しの旅にでます。その頃見た、サラームボンベイという映画、あまりにも衝撃的で、何度か誘われていたインドでしたが、遊びで行くべきではないという思いから、なかなか行けずにいました。しかし、椎名誠の「インドでわしも考えた」という本を読んで、やっぱり行ってみたくなり、一度だけインドに行ったのです。

 インドの旅の話は近々ゆっくり書こうかな。

 で、そのSさん経由で私の所には大量生産とは又違う、貴重な布がやってきます。今回作った針山の布はラリーキルト。本来はパキスタンのコットンの布を何枚も重ねて布じゅうに運針縫いをしてある布の事と思うのですが、インドにも良く似た感じの布が、あります。パキスタンのラリーキルトは厚みも結構あって、コットンのプリント布にキルトが施してあります。インドのはシルクの布が多くキルトも細かい。どちらも味わい深く、小さな小さなハギレも 物凄い存在感があり、うっとりです。

 新作はおちょこに入れて針山を作ってみました。